2019年ドラフト候補の大学生投手を見ていきましょう。
その中の一人が東北福祉大学の津森宥紀投手です。
サイドハンドから最速149km/hのストレートを投げ、大学野球日本代表にも選ばれました。
今回はそんな2019年ドラフト候補 東北福祉大学・津森宥紀の経歴や成績、特徴やスカウト評価をご紹介します。
◇目次◇(該当箇所クリックで飛べます)
2019ドラフト 津森宥紀(東北福祉)の経歴は?
津森宥紀の経歴です。
- 名前:津森宥紀(つもり ゆうき)
- 出身地:和歌山県和歌山市
- 生年月日:1998年1月21日
- 身長:177cm
- 体重:78kg
- 投打:右投右打
- ポジション:投手
- 経歴:楠見野球スポーツ少年団(和歌山市立楠見小学校)→和歌山ビクトリーズ(和歌山市立楠見中学校)→ 和歌山県立和歌山東高校→東北福祉大学
詳しく見ていきましょう。
津森宥紀は中学校時代に全国大会に出場!
小学校3年生から楠見野球スポーツ少年団で軟式野球を始めます。
中学校時代は、ヤングリーグ(硬式野球)の和歌山ビクトリーズに所属。
中学校3年生の夏に全国大会に出場しました。
高校は、地元の和歌山県立和歌山東高校に進学し、この時からスリークォーターからサイドハンドに転向します。
入学した時には、創部わずか4年目だったそうです。
津森宥紀は近畿大会に出場!
高校2年生夏の県大会では、1回戦、2回戦はリリーフで登板し、いずれも無失点でした。
3回戦の箕島高校戦で先発しますが、8安打を打たれて7回途中で降板、チームも敗れてしまいます。
2年生秋からはエースとなり、準々決勝・高野山高校戦、準決勝・日高高校中津分校戦で完投するなどの活躍で県大会準優勝、近畿大会に出場。
近畿大会初戦の滋賀・北大津高校戦に先発しますが、9回15安打8失点と打たれ、試合も敗れました。
津森宥紀は高校3年生の時に利き腕をケガ!
高校3年生春に試合中に打球を直撃するアクシデントがあり、右腕の上腕二頭筋を断裂、1ヶ月半投球できない状況が続きました。
トレーナーからは「夏の大会に間に合わないかもしれない」と言われていましたが、リハビリを懸命に行った事もあり間に合いました。
1回戦、2回戦は先発で投げ、3回戦の耐久高校戦ではロングリリーフ。
5回を投げ3安打しか打たれませんでしたが、サヨナラ負けで高校野球生活を終えました。
津森宥紀は大学野球日本代表に選出!
大学は、宮城県の東北福祉大学(仙台六大学野球連盟所属)に進学。
1年生の春から、リリーフで登板します。
全日本大学野球選手権大会にも出場し、3試合にリリーフ登板、いずれも無失点。
2年生春の東北工業大学戦で初先発初勝利を挙げてからは、先発とリリーフ両方で投げるようになります。
この年も、全日本大学野球選手権大会に出場し、1回戦の四国学院大学戦でリリーフ登板し、1回無失点に抑えますが、試合には敗れます。
2年生夏に大学野球日本代表に選ばれ、わずか2/3投球回(無失点)の登板でしたが、この年の日米大学野球にも出場しています。
津森宥紀は全日本大学野球選手権で優勝、最優秀投手に!
大学3年生の春のオープン戦で、座っていたダグアウトのベンチが壊れて転倒、地面に手をついた時に剥離骨折してしまいます。
その影響で、春のリーグ戦では2試合の登板にとどまりました。
それでもリーグ戦で優勝し全日本大学野球選手権に出場、準々決勝の白鴎大学戦で先発、10回3安打1失点(自責点0)の投球を見せます。
それ以外の試合はリリーフで投げていずれも無失点、東北福祉大学の日本一に貢献、最優秀投手にも選ばれました。
直後の大学日本代表選考合宿の紅白戦では149km/hをマークし、前年に続いて日本代表に選ばれます。
日米大学野球、ハーレムベースボールウィークでリリーフとして投げ、無失点に抑えました。
3年生秋には、リーグ戦自己最多を更新する25 1/3イニングを投げ、最優秀投手賞のタイトルを獲得します。
津森宥紀は二年連続全日本大学野球選手権に出場!
2019年初戦は先発登板し、2季連続の開幕投手として8回無失点の好投。
その後はリリーフ登板するも、序盤は失点する場面が目立ち、本調子ではありませんでした。
それでも徐々に調子を上げ、結果的には防御率1.80という安定感を披露し、チームのリーグ優勝に貢献。
続く全日本大学野球選手権では佛教大戦で4失点し、逆転負けで敗戦となっています。
大学日本代表選考からも外れており、この悔しさをバネに秋季リーグでは奮起に期待したいですね。
ちなみに、チームメイトには一学年下に2020ドラフト候補の山野太一、元山飛優がいます。
津森宥紀(東北福祉)の成績
津森宥紀の成績です。
- リーグ戦通算: 42試合、9勝3敗、111投球回、防御率0.89、奪三振率10.46、四死球率3.81
- 全国大会通算(全日本:16、17、18、19):10合、28 2/3投球回、4自責点、防御率1.26、奪三振率8.16、四死球率4.71
- 国際大会通算(日米:17、18、ハーレム:18):6試合、6 2/3投球回、防御率0.00、奪三振率6.75、四死球率4.05
- 2019年春季リーグ:8試合、1勝0敗、防御率1.80、奪三振率13.05、四死球率3.60
リーグ戦通算防御率は1点まで行っておらず、全国大会・国際大会でも安定した防御率となっています。
非常に高い安定感であることがわかります。
奪三振率が高いので、 三振を取れるピッチャーといえるでしょう。
四死球率がやや高めで四死球が多いのが気になります。
ただ、この与四球率でこれだけの防御率ですから、凄いですよね。
四死球を減らせるようだと、さらにワンランク上の投手となるでしょう。
津森宥紀(東北福祉)の特徴や動画
津森宥紀の特徴です。
まずは動画(2019仙台六大学 仙台大学戦)を見てみましょう。
https://www.youtube.com/GgAFaN5OLZA
左足を大きく上げてタメを作り、サイドスローで投げていますね。
球の出所が見にくそうです。
クイック時でも球速が変わっておらず、ランナーがいる際でも球威が落ちることはなさそうです。
また、一塁側のプレートを踏んで投げています。
おそらく左打者への外角のボールを有効的に使いたいからでしょうね。
津森宥紀は勢いのあるストレート!
サイドから投げる最速149km/h、常時140km/h前後の速球は非常に勢いがあります。
特に高めのストレートに打者が空振りしたり振り遅れていますね。
サイドスローのボールに慣れていない選手は、対応が難しいでしょう。
また、サイドスローでシュート気味に変化しています。
回転数が多いので、よりその傾向にあるでしょう。
さらに、プレートの一塁側から投げることもあり、右打者の内角に食い込んでくる軌道になります。
なので、右打者はかなり苦戦しそうですよね。
津森宥紀はストレートと変化球のコンビネーション
持ち球はスライダー、シンカー、カーブです。
動画では、シンカーやスライダーを投げています。
スライダーは変化量も大きく、キレも良さそうで、空振りや三振が奪えていますので、決め球として十分使えそうです。
左右どちらの打者にも有効に使えており、スライダーが投球の軸といって良い球種ですね。
シンカーは球速も速く、良い落ちをしており、こちらも決め球として使えそうです。
ただ、シンカーは左打者相手のみ投げているようです。
これらの変化球とストレートのコンビネーションで打ち取るタイプと投手です。
津森宥紀の制球力は課題あり
動画を見た限りでは、制球力はそこまで高くありません。
キャッチャーの構えたところから大きく外れたり、甘く入るケースが多いです。
なので、コースにキッチリ投げていくタイプではないことがわかります。
成績で紹介したように、与四球率も4前後なので、そこまで制球力が高いわけではなさそうですね。
もっと安定した制球力を身に付ければ、さらにワンランク上の投手のなるでしょう。
津森宥紀の特徴まとめ!
もう一度、まとめると
- 出所が見にくいサイドスロー
- 最速149km/hの勢いあるストレート
- 変化球はシンカー、スライダー、カーブ
- 制球力は高くはない
です。
制球力に課題はありますが、ストレートの威力は非常に魅力がありますね。
また、左右に曲がる変化球があるので、右左関係なく安定して投球できるでしょう。
津森宥紀(東北福祉)のスカウト評価や指名の可能性
津森宥紀のスカウト評価です。
- 阪神・葛西スカウト:「キレがあるよね」
- ロッテ・井辺スカウト:「サイドからの直球の伸び、変化球のキレは変わらずよかった。長く放っても(ボールが)ブレない ブルペンで球がバラついても、マウンドでしっかり結果を出す修正能力もあった あとは左打者対策がしっかりできれば サイドスローは重宝する。来年のドラフト上位候補」
いずれも、大学3年生の全日本大学野球選手権後のコメントです。
サイドスローからのストレートが評価されているのが分かります。
プロ志望届提出後は11球団から調査書が届いており、注目度は高いです。
コントロールなどの課題もありますが、ドラフトで指名されるのは確実といっていいでしょう。
現時点でのスカウト評価からも上位指名の可能性が高そうです。
今年の冬場は走り込みや体幹強化などで鍛え、「直球の球威や変化球の精度を上げたい」との事です。
今後の成長次第では、ドラフト一位で指名される可能性もありそうですね。
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津森宥紀(東北福祉)のまとめ!
以上が、東北福祉大学 津森宥紀の経歴や成績、特徴やスカウト評価でした。
勢いのあるストレートと変化球のコンビネーションが特徴です。
最速149km/hと球速の出るサイドスローなので、先発もリリーフもこなせそうです。
なので、2019年ドラフトで指名はほぼ確実でしょう。
スカウト評価からもドラフト上位の可能性が高く、制球力が向上すれば、一位指名の可能性も考えられます。
これからの津森宥紀の活躍や動向に注目したいですね。
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