2020ドラフト注目選手を紹介します。
今回、紹介する選手はトヨタ自動車の栗林良吏投手です。
最速153km/hの回転数の多いストレートや一級品の変化球が持ちあじのドラフト一位候補です。
今回はそんなトヨタ自動車 栗林良吏の
をご紹介しています。
◇目次◇(該当箇所クリックで飛べます)
栗林良吏(トヨタ自動車)の経歴やプロフィール
まず、栗林良吏の経歴です。
- 名前 : 栗林良吏(くりばやし りょうじ)
- 出身地 : 愛知県愛西市
- 生年月日 : 1996年7月9日
- 身長 : 178cm
- 体重 : 80kg
- 投打:右投右打
- ポジション:投手
- 経歴:愛西市立勝幡小学校 → 藤華クラブ(愛西市立佐織中学校)→ 愛知黎明高校 → 名城大学 → トヨタ自動車
詳しく見ていきましょう。
栗林良吏は甲子園出場なし!
小学校2年生から野球をはじめます。
兄が野球をしていて、「兄に勝ちたくて始めた」そうです。
中学校に入ってからは、軟式野球の藤華クラブでプレーしました。
高校は愛知黎明高校に進みます。
ショートのレギュラーとなり、2年生夏の県大会には3番ショートで出場し、5割を越える打率を残す活躍で準優勝となりました。
2年生秋からは、投手としても出場するようになります。
3年生夏の県大会では、4回戦で1失点(8三振)でしたが、5回戦の栄徳高校戦で2失点、試合も敗れました。
県大会準優勝が最高成績で、甲子園出場はありません。
栗林良吏は大学2年生秋に球速153km/hをマーク!
大学は名城大学(愛知大学野球連盟)に進み、1年生春からリーグ戦に出場します。
中京大学との1回戦で初完封勝利を挙げました。
1年生春は、9試合に登板、7試合に先発し、5勝を挙げます。
2年生春のリーグ戦終了後は、大学野球日本代表候補に選ばれ、選考合宿で151km/hをマークしました。
2年生秋は、愛知学院大学戦で球速を153km/hに伸ばします。
リーグ戦は2位でしたが、代表決定戦を勝ち上がり明治神宮野球大会出場を決めます。
2回戦(初戦)の上武大学戦では、9回を投げて2失点に抑えますが、試合は敗れました。
栗林良吏は大学3年生夏に大学野球日本代表に選ばれる!
3年生春は、中京大学戦でノーヒットノーランを達成し、防御率もリーグ1位となる1.38をマークします。
3年生夏は大学野球日本代表として、日米野球、ユニバーシアード野球大会に出場、4試合、計7回を投げて1失点(防御率1.29、7奪三振)でした。
3年生秋は、2年連続で明治神宮野球大会に出場し、1回戦の九州共立大学戦で先発し8回を投げますが、3本の本塁打を打たれるなど7失点、試合も敗れます。
4年生秋にプロ志望届を提出しますが、指名漏れでした。
一部報道によると、トヨタ自動車からドラフト二位以内の指名という縛りがあったようです。
栗林良吏は社会人野球日本選手権で2試合連続で先発する!
入社1年目の夏は、都市対抗野球に出場し、2回戦の三菱自動車岡崎戦で先発、6 2/3回を投げて無失点に抑えました。
決勝のJFE東日本戦でも先発しますが、3回2失点で降板し、試合も敗れます。
秋には、社会人野球日本選手権に出場、1回戦のマツゲン箕島戦に先発し、完封勝利を挙げました。
中2日空いた2回戦の三菱日立パワーシステムズ戦でも先発し、6回を無失点に抑えますが、試合は敗れます。
2試合連続で先発しており、都市対抗などで優勝経験のあるトヨタ自動車の中でも1年目から中心選手となっているようです。
栗林良吏(トヨタ自動車)の成績
次に、栗林良吏の成績です。
- 2019台湾ウインターリーグ:6試合、14 1/3投球回、防御率0.63、被打率5.02、奪三振率15.7、四死球率2.51
- 2020都市対抗予選:2試合、16投球回、防御率0.56、被打率3.94、奪三振率9.00、四死球率2.25
2019年台湾ウインターリーグから非常に安定した投球を見せ、防御率は0点台という成績です。
被打率が非常に少なく、四死球率も低くなっていますので、そもそもランナーを出さない投球と言えるでしょう。
また、奪三振率が高くなっており、三振を奪えるピッチャーです。
社会人選手や、ウインターリーグではNPBの二軍相手にもこれだけの成績なので、一軍でも十分通用しそうですね。
栗林良吏(トヨタ自動車)の特徴や動画
続いて、栗林良吏の特徴です。
まずは、こちらの動画を見ていきましょう。
動画の2分辺りから投球フォームについて取り上げています。
左足を大きく上げてタメを作り、大きく体重移動をして投げています。
大きな腕の振りで投げており、肘の使い方も柔らかそうです。
栗林良吏のストレートは回転数が多い!
バッターが振り遅れており、空振りしている場面も見られ、球速よりも早く感じそうです。
腕の振りが柔らかく、球にキレがあるからかもしれません。
ストレートの球速は最速153km/h、常時140km/h前後です。
また、シュート回転はあるものの、回転数はMLB(メジャーリーグ)平均よりも上回っており、プロ野球界でもトップクラスです。
ストレートはすでにプロレベルにあると言えるでしょう。
栗林良吏の変化球は一級品!
動画では、カーブ、カットボール、フォークを投げています。
カーブは、大きく変化しており、空振りを奪うのにも使えそうです。
トップスピンがかかっており回転数が高く、球速も120km/h台と速めです。
これほどのカーブを投げる選手はプロでもそういませんね。
カットボールは、横に滑るように変化しており、こちらも空振りを奪えています。
球速も速く、すぐにプロで通用するでしょう。
フォークは、落ちる量は少ないですが、途中までストレートと同じ軌道で、打ち取るのに使えそうです。
フォークも、回転が多めでトップスピンがかかっています。
栗林良吏の制球力はまずまず
次に、こちらの動画を見ていきましょう。
概ねキャッチャーの構えたところに投げられており、ストライクゾーンぎりぎりの所に投げて抑えています。
ただ、はっきりとしたボール球もあり、制球力はまずまずといった所でしょう。
栗林良吏はセットポジションでも球威が落ちない!
上の動画では28秒あたりにセットポジションでの投球が出ています。
クイックタイムは1.3秒台とまずまずの速さです。
それでも球速が変わらない、むしろ二塁にランナーを置いた際にはギアを上げています。
こういった投球を見ると、ピンチ時やセットポジションでも力を発揮できるタイプであることがわかりますね。
栗林良吏の特徴まとめ!
特徴をもう一度まとめると
- 最速153km/hの回転数が多いストレート
- 変化球は、カーブ、カットボール、スライダー
- 制球力はまずまず
- クイックはやや早く、セットでも力が落ちない
です。
最速153km/hの速球はプロレベルですし、変化球も一級品です。
非常に実力の高い投手であることがわかりますね。
栗林良吏(トヨタ自動車)のスカウト評価や指名の可能性
次に、栗林良吏のスカウト評価です。
- 横浜・河原隆一アマスカウトグループリーダー「やはりボールの強さはある。社会人ではトップクラスの投手ですからね」
- 阪神・和田TA「スピードも球のキレも制球も申し分なし。上位じゃないと取れない」
- 阪神・畑山俊二アマスカウト統括「150キロを投げる力があるし、スタミナもある。即戦力として評価できる。順調にいけば上位候補でしょう。面白い素材。しっかり見て行くことになる」
- 阪神・筒井和也スカウト「(昨年11月、日本選手権を視察して)即戦力候補ですね。投げるボールがいいのはもちろん、何と言っても一番はタフなところがいい。大学時代から肩肘を理由に離脱したことがなく、ローテーションを守って30勝以上。加えて、もともと遊撃手でフィールディングが良く、打撃もいい。センスがある選手と言えます。」「総合力が高い投手。これからだと思います」
- 中日・米村チーフスカウト「ボールの威力は十分。全体として低めにコントロールできるようになったら一級品 (似てるタイプとして)武田、大瀬良(を挙げた)」「ミスショットはほとんどなく、きっちりコースに投げ分けていた。2位で残る選手ではない。1位候補にふさわしいピッチングだった」
- 中日・清水スカウト「勝負どころで投げる球の精度が格段に上がっている。社会人では真っ先に名前が挙がる。1巡目で消えてしまうでしょうね。」四球も少なく、リズムが良かった。今日は直球は少なかったが、変化球をしっかり投げていた。能力も高いが、大事な試合でしっかり投げる責任感も評価できる」
- ヤクルト・小川GM「全てにおいて完成度が高い。(ドラフト1位は)間違いないんじゃないか?」
- ヤクルト・橿渕スカウトグループデスク「恐れずにインコースへ投げている。間違いなくドラフト1位の12人の中に入る」
- 西武・渡辺久信GM「調子が良い、悪い関係なく、ある程度ゲームを作れるピッチングができている。大学の時からずっと見ているが、ピッチング自体が上手くなっている。フォークのウイニングショットを持っているし、当然上位で消えるでしょうね」
- オリックス・福良GM「直球が指にかかっている。球も速く、制球もいいし、勝てる投手」
- オリックス・由田スカウト「もともとスペックは備えた投手ですが、球が強くなっています。社会人では大学時代と異なって、必ずしも自分一人で試合を投げ抜く必要がなくなり、飛ばして好投できています」
「一級品」、「一巡目で消える」、「一位間違いない」とのコメントが出ており、一位指名は確実でしょう。
特に中日ヤクルトから高い評価を受けています。
その他には広島が上位候補としてリストアップしていることが報道されていました。
また、大学時代にもコメントが寄せられており、上位指名される実力があると評価したスカウトもいました。
- 中日・中原スカウト「自分に必要と思うことを試合でトライする姿勢を買いたい」「駆け引きなど課題はあるが、あれだけのスピードボールを投げられる能力は高く評価しないといけない。上位で消える選手でしょう」
- 巨人・青木スカウト「140km/hの球でもそれ以上に感じる切れがある。上位候補でしょう」
- プロスカウト「腕が振れていて変化球もコースに投げ分けられる」
- 阪神・筒井スカウト「ストレートの質がすごく高い。タテの回転が効いています」
- 中日・清水スカウト「フォームは変えなくていいくらい。このままいけば2年後に上位で指名されるだろう」
- 中日・中田スカウト部長「制球と変化球に課題はあるが、球威は(日本代表)候補選手の中でも指折り。ど真ん中でも打者が力負けしている。155km/hくらいまで出るのでは」
大学時代から上位候補とされていたことがわかります。
今の投球を考えると既にプロのローテレベルなので、2位で獲得出来たことを考えると勿体ない印象ですね。
社会人野球でも結果を残せており、2020ドラフトでは一位指名確実でしょう。
このまま怪我せず結果を残せれば、競合の可能性もあるでしょうね。
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栗林良吏(トヨタ自動車)のまとめ!
以上が、トヨタ自動車 栗林良吏の経歴、成績や特徴、スカウト評価でした。
最速153km/hのキレのあるストレートや多彩な変化球を投げ分けて抑える投手です。
社会人野球でも結果を残せており、2020ドラフトで一位指名確実と思います。
順調に成績を残せれば、競合の可能性も十分あるでしょう。
今後の活躍や動向に注目です。